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大学図書館学生協働交流シンポジウムを終えて

他大学の活動を通じて見えたACSの特色

他大学の学生協働の取り組みを見てみると、POP や広報誌の作成・本の展示・読書会の開催などを通じて来館や蔵書利用の促進を目指しているように思われました。これについては、2日目のワールドカフェという企画の中で「学生協働は利用者の役に立っているのか?」というテーマで議論を進めていくうちに、「どうしたらもっと学生に来てもらえるのか?」という問いを中心に議論が進んでいく印象があったことからも感じられました。

 

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そうした状況を踏まえて ACSの活動を改めて見返してみると、ACSのこれまでの活動成果である上野の未来を考えるワークショップ・東大院生によるミニレクチャプログラム・新図書館計画関係者へのインタビュー・新図書館計画webサイトのACSページのデザインなどは、新図書館計画という枠組み内での活動でありながら、図書館以外の組織との連携や、webを通したPRなどを通じて外へ目を向けており、それが新しい視点を学生協働にもたらす可能性を秘めているのではないかと思いました。

 

ACSの抱える課題

一方、各大学の取り組みの発表を聞く中で、ACSの抱える課題も浮き彫りになってきました。

活動内容を紹介すると、興味を持って声をかけてくださる方が多かったのですが、その際に今後活動をどのように続けるか、どうしていきたいかという質問をいただくことがしばしばありました。この問題については、以前のACSミーティングでも出た話ですが、せっかく生まれた面白い企画を次の世代へと繋げていく方法をもう少し具体的に考えていかなければならないと感じています。そのためには、企画のマニュアルや指針を作ってデータベースに保存しておき、関わった学生や職員が適宜助言しながら引き継いでいくなどする必要があるのではないでしょうか。

 

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また、こうしたマニュアル化による作業の明文化は、活動時のメンバーの集まりにくさという別の問題を解決するのにも効果的ではないかと考えられます。ACSで活動する人を見ていると、これをしたいという明確な意志を持ち、それを形にする行動力がある人が多いと感じます。しかし一方で私の場合、やりたいと感じることがぼんやりとあっても、それを明確化する方法がわからず、なんとなく行動に移すことに気後れしていました。もし活動にあたってのノウハウが蓄積されていれば、はじめの一歩を踏み出しやすくなり、自分のような躊躇いを感じているメンバーの参加の間口を広げる一助になるのではないでしょうか。

個人的な展望

ところで個人的な話ですが、私がACSの活動に参加し始めたきっかけは、多様な図書館サービスについて知るほどに「なんて便利なんだろう」と感動して、図書館に深く関わってみたいと思ったことです。シンポジウムの中で自分の問題意識としてより明確になったのは、そうした便利さを広く利用者に伝え、図書館は本を借りるだけの場ではないと知らしめたいという思いでした。

 

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ワールドカフェの議論の中で、学生協働の強みは「学生目線」だと強調されていましたが、同時に活動している学生達はどうしても職員寄りの視点になってしまうという意見も出ていました。これを踏まえて「学生目線」という強みを生かすとしたら、普段図書館サービスをあまり利用しない学生達の声をくみ取って図書館に反映させていく結節点のような役割が求められていくのかもしれません。

 

例えば石田英敬副館長が図書館の「遠心化と求心化1 」を指摘しているように、電子化が進む現在、館外からのアクセスが拡大して、図書館利用者=来館者のみではなくなりつつありますが、友人達と話していると、電子ジャーナルの利用やネットでの資料検索の際に有用な機能についてあまり知られていないと感じます。まずはこうした状況を把握して、図書館サービスの便利な点をアピールし、更に図書館のもつポテンシャルを引き出せる新たな方法を今後の活動の中で考え続けていきたいと思いました。

 

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*第4回 大学図書館学生協働交流シンポジウム
http://www.lib.yamaguchi-u.ac.jp/LA/sympo2014/
*山口大学図書館学生協働(Library Assistant : LA)ブログ
http://www.lib.yamaguchi-u.ac.jp/blog/index.php?c=1-20

  1. インタビュー「石田英敬副館長に聞く 新図書館計画」 http://new.lib.u-tokyo.ac.jp/post_acs/1887 [Back]
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